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更新日:2025年1月16日
ここから本文です。
(市長)
それでは会見を始めます。
本日は発表事項が4件あります。
初めに、第3回の市議会定例会に提出する議案についてです。
午前中に議会運営委員会が開催され、先ほどお配りしましたが、今定例会の日程が決まりましたので、ご承知おきいただきたいと思います。
今回の定例会に提案する議案の件数は、全部で36件になります。内訳は予算案が3件、条例案が5件、一般議案が9件、決算関連議案が1件、決算の認定が18件です。
初めに条例案件などの中から主なものについて説明します。お手元の資料1をご覧ください。
1つ目の議案の件数は先ほど申し上げたとおりです。続いて2ページをご覧ください。
まず条例案の一つ目が、いわゆるマイナンバー条例で、マイナンバーカードと保険証の一体化に合わせて必要な条例改正を行うものです。この記載にあるアからオの医療費の助成に関する事務において、マイナンバーを利用して健康保険被保険者の資格確認を行うことができるようにするための条例案です。こちらの施行期日は公布の日からとしています。
二つ目もマイナンバーカードと健康保険証の一体化に伴うものです。国民健康保険法の一部改正に伴い、現在の被保険者証の返還に応じない場合の罰則規定を廃止するものです。ただし、過去にこの罰則規定を適用したことはありません。
三つ目が、千葉市前澤友作アートのまちづくり基金条例の制定です。前澤友作氏から、昨年までに文化振興に充てていただきたいということでご寄附をいただいていました。寄附者の意向も踏まえ、今回、このような名称の基金条例を制定し、アートを活用した創造的な地域空間や地域活動の創出を図るための基金を設置するものです。併せて、基金を積み立てるための予算案を提出しますので、後ほどご説明します。
四つ目が千葉市児童福祉施設の設備及び運営に関する基準を定める条例等の一部改正です。こちらも国の児童福祉施設の設備及び運営に関する基準が改正されたことに伴い、保育所等における保育士などの設置基準を改めるものです。(1)をご覧ください。3歳児については20対1から15対1、4歳児以上については30対1から25対1に改めるものです。
経過措置を設けていて、当面の間は現在の保育士の配置の状況を踏まえ、改正前の配置基準によることができることとしています。施行期日は公布の日からとしています。
五つ目が、千葉市都市公園条例の一部改正です。老朽化に伴う改修のため、亥鼻公園の集会所を一時休止することとし、その休止の期間を定めるものです。令和7年4月1日から令和8年3月31日までの間休止し、改修を行うものです。
また、併せて蘇我スポーツ公園と昭和の森の駐車場の供用日を変更します。条例上、12月29日から翌年の1月3日までは駐車場を供用しないことにしていましたが、実態としては指定管理者の自主事業として駐車場を供用しています。これが定着してきましたので、今回条例を変更し、1月1日から12月31日まで毎日供用可能と規定するものです。
4ページ以降が一般議案になります。
1番が千葉県後期高齢者医療広域連合規約の一部改正に関する協議についてです。千葉市もこちらの広域連合に加入する形で後期高齢者医療制度を運用していますが、今回マイナンバーカードと健康保険証が一体化することにより、この広域連合で処理する事務の内容が変わりますので、一体化により生じる事務の内容に規約を変更するものです。改正のためには加盟団体の協議が必要ですので、各議会での承認をいただくことになっています。内容については、規約における関係市町村が行う事務に関して、被保険者証および資格証明書と記載しているところの被保険者証がなくなりますので、資格確認書等と改めるものです。
2番が財産の取得に関する議案です。市の消防局の消防救急デジタル無線機ですが、現在使用しているものが11年経過し、経年劣化、また腐食などで老朽化が進んでいるため、今回、更新することとしました。154式を更新することとし、取得予定価格が2億7,527万5,000円で、こちらの承認を求めるものです。
5ページ以降、3番、4番、5番ですが、こちらは千葉市療育センターの大規模改修工事に関するもので、工事の概要ごとに契約議案を提出するものです。
3番が内外部の改修ですが、こちらは5億1,590万円で、請負者は松栄・大塚建設共同企業体です。松栄建設株式会社と大塚建工株式会社のJVで、どちらも市内業者です。
4番が療育センターの大規模改修のうち、電気の設備工事に関するもので、契約金額は4億7,300万円です。こちらは橋本・奄美建設共同企業体で、橋本電業社株式会社と株式会社奄美電設のJVで、どちらも市内業者です。
続きまして、5番が空調設備の工事になりますが、契約金額が5億600万円で、アスト・大和特定建設共同企業体です。いずれも市内業者によるものです。
6番が損害賠償額の決定および和解についてです。こちらは、10代の女性が医療機関に搬送中、救急活動の際の誤った救急救命措置により、高次脳機能障害を生じさせた件ですが、損害賠償の調整が合意に至りましたので、損害賠償額を6,310万123円と定め、和解するものです。
7番、8番については、インフレスライド条項の適用による建設等の請負契約の増額です。7番が、千葉市の新清掃工場の建設工事に関する工事請負契約の増額ですが、変更後が454億8,225万8,500円で、13億5,735万6,000円の増額となります。資材・労務単価等の変動に伴う全体スライド条項が適用となり、契約金額を変更するものです。
8番が下田最終処分場の浸出水処置施設建設工事で、こちらもインフレスライド条項を適用した契約金額の増額です。27億6,127万9,400円が変更後の契約金額で、8,171万9,000円の増額となります。
8ページをご覧ください。こちらは例年第3回の定例会と第1回の定例会に提出しているもので、都市計画法に基づく開発行為により、市道路線の認定および廃止を行うものです。それぞれの件数は記載のとおりです。
決算関連議案ですが、これも例年この時期に提出しているもので、令和5年度の千葉市下水道事業会計未処分利益剰余金の処分についてです。下水道事業で生じている未処分利益剰余金に関して、減債積立金に積み立てる分と資本金に組み入れる分の額を定めるものです。それぞれの額は記載のとおりです。
続きまして、資料2が9月補正予算案の概要です。
今回の補正予算は物価高騰対策として、学校および保育施設等の給食食材料費の値上がり分の公費負担を計上するものが中心となっています。定額減税に伴う調整給付の支給に係る追加経費などもあります。
規模は、一般会計と特別会計を合わせて31億1,700万円で、一般会計が26億6,000万円、特別会計が4億5,700万円となります。補正後の予算規模ですが、9,642億8,300万円で、一般会計特別会計の区分は記載のとおりとなっています。
2ページをご覧ください。補正予算の主な内容になります。
まず、物価高騰への対応として、学校給食費の支援です。現在、食材料費の高騰分を保護者に転嫁することなく、栄養バランスや量を保った学校給食を提供できるよう公費で負担していますが、引き続き令和6年度の下半期についても、公費の支援を実施します。学年に応じて1食当たり43円から56円の支援を行い、期間は令和6年10月から令和7年3月年度末までです。学校給食費分については3億3,000万円になります。
2番が同様に、市内の公立保育所、民間保育園、認定こども園、幼稚園等の保育施設等の給食費の支援で、こちらも学校給食費と同様の考え方で食材料費の高騰分について引き続き公費で支援するもので、令和6年度下半期の分を計上するものです。予算総額は1億7,000万円です。
3ページをご覧ください。3番目、定額減税に伴う調整給付金です。
現在、政府が定額減税を行い、地方自治体が支給事務を担っています。定額減税し切れないと見込まれる方々に対して、調整給付金を支給していますが、これまで予算で見込んでいた支給単価が見込みを上回りましたので、その差額分を予算計上するものです。総額は6億4,935万円です。これまでの予算では、1人当たり平均2万円の支給単価を見込んでいましたが、事務を進めていく中で、1人当たり平均2万3,000円となることが見込まれるので、この単価にする際に必要な差額分を予算計上するものです。対象になる方は25万4,000人と見込んでいて、所要額を計上します。
続きまして、議案の中の条例議案の中でも説明しましたが、千葉市前澤友作アートのまちづくり基金への積立てです。14億3,671万8,000円です。
昨年までに前澤友作氏からアートを活用した創造的な地域空間づくり、また地域活動の支援のために使ってほしいということで寄附をいただき、その使用の大枠について一致を見ましたので、今回、基金条例を提出し、ご寄附いただいた金額をその基金に積み立てるものです。
4ページをご覧ください。農業振興です。
地域集積協力金については、農地中間管理機構を活用して農地の集積に取り組む農家の方に対して協力金を支給する制度ですが、南部土地改良区において新たに対象となる地域分の経費を追加するものです。対象面積、交付単価は記載のとおりで、予算額は1,550万円です。
次はその他です。介護保険事業については、例年この時期に計上していますが、令和5年度の国庫負担金等の超過交付額の返還と介護給付準備基金への積立てで、1億2,714万6,000円です。
2番が千葉公園再整備について、中央図書館と千葉公園を接続する取り組みを進めています。そのための土地の取得を行っていて、土地の交換を行う際の差額を金銭で調整する移転補償の内容が固まり、必要な債務負担行為を組むものです。
5ページです。救急救命処置事故賠償金について、こちらは先ほど和解議案でご説明したもので、予算額が5,791万1,000円です。治療費の一部について支払い済みであり、賠償総額から既に支払っているものを差し引いた額について予算計上するものです。
第3回定例会に提出する議案、予算については以上です。
発表事項の2件目です。
パリ2024オリンピック体操、萱和磨選手への市民栄誉賞の贈呈についてです。多くの感動と興奮を与えてくれたパリオリンピックが先日閉幕しました。千葉市立幕張西中学校出身の萱和磨選手が体操競技男子団体でキャプテンを務められ、見事金メダルを獲得されました。本当にうれしく思います、おめでとうございますとお伝えしたいと思います。オリンピックという世界最高の舞台で安定感抜群の演技を見せてくださいました。日頃からどれほどの鍛錬を積み重ねてこられたのかと、本当に胸が熱くなる思いです。また、キャプテンとして仲間を鼓舞し続ける姿は大変感動的でした。
前回の東京オリンピックで銀メダルを獲得され、千葉市にも表敬訪問にお越しになりました。その際も千葉市市民栄誉賞を贈呈し、その表敬訪問の場で、パリでは金メダルを持って帰ると力強くメッセージを残されました。今回、見事にその誓いを果たされ、まさに有言実行、簡単にできることではありません。日々の練習を積み重ねた成果が、こうした栄光に輝いたのだと思っています。
千葉市にゆかりのある萱選手が、オリンピックという世界の大舞台で羽ばたいたことで、千葉市民に明るい夢と希望を与えてくれたと思っています。千葉市として感謝の気持ちをお伝えすべく、そしてこの功績をたたえるべく、千葉市市民栄誉賞を贈呈することとしました。贈呈式などの詳細については、現在、関係者の皆様と調整を行っていますので、改めて発表する予定です。
また、日本時間の29日明け方にパリパラリンピックが開幕しました。千葉市ゆかりの選手として、8名の方が出場することになっています。選手の皆さんには、最高の舞台で自らの最高のパフォーマンスをご披露いただきたいと願っています。障害を乗り越えて活躍するパラアスリートの方へ、ぜひ熱い声援を送っていただき、その姿を応援することでパラスポーツへの理解をさらに深めていただければ幸いです。
発表事項の3件目です。市有施設の電力消費に伴うCO2排出実質ゼロの実現についてです。
脱炭素社会の実現に向け、千葉市では地球温暖化対策実行計画を定め、また国から選定を受けている脱炭素先行地域の中の事業で、基本的に全ての市有施設の電力消費に伴うCO2の排出実質ゼロの実現を目指して取り組みを進めています。このたび、目標年次である2030年より前倒しして2026年度に達成できる見込みとなりましたので、お知らせします。
電力消費に伴うCO2排出実質ゼロの実現に向けては、電力需給を一元管理する独自システムの構築が必要であり、その準備を進めてきました。このシステムは、自治体独自のシステムとしては一元管理する施設の種類、数において国内最大規模になると考えています。
主な取り組みとしては、CO2排出実質ゼロ電力への完全移行とそのための電力需給を一元管理する独自システムの導入です。この取り組みの効果は、年間でCO2排出量が約6万8000トン、市が支払う年間電力コストが約5億円削減される見込みです。
具体的な手法は、2026年度に新清掃工場が稼働する予定で、そこで発電する電力を市有施設へ自己託送をすることにしています。また、市有施設の屋根の上や市内の農地等への太陽光発電設備導入の拡大、小売電気事業者が提供している再生可能エネルギーで発電した電力メニューへの切替えにより、CO2排出実質ゼロ電力へ移行することとします。これにより、市有施設で使用しているCO2排出実質ゼロ電力が現在9%から、2026年度に100%に移行する予定です。
このCO2排出実質ゼロ電力を100%にするためには、先ほど申し上げたマネジメントシステムが必要であり、市有施設の電力需要量と清掃工場の廃棄物発電、また太陽光発電における発電量を一元管理し、市域で発電した電力を効率的に市有施設に配分する必要があります。このシステムについては、千葉市の環境局の担当部局が東京電力グループと連携し構築を進めています。
この効果は一般家庭の年間CO2排出量に置き換えると、2万6,000世帯分に相当するCO2を削減できる見通しです。また、電力コストを年間5億円削減できると申し上げましたが、清掃工場からの自己託送により、これまで小売電気事業者から入札などで調達していた電力量が削減されて実現できるものです。清掃工場で発電している電力を自己託送する場合には、自己託送に関する経費のみとなり、電力コストが大幅に削減されることになります。これまで小売電気事業者から調達していた電気を置き換えることで、行革効果も期待できます。
今後のスケジュールですが、来年度にかけてシステム開発、システム運用機器の整備を進め、2026年度の新清掃工場の稼働に合わせてシステム運用と自己託送を開始する予定です。それにあわせて、再エネ電力メニューへの切替えも行い、市有施設の電力消費に伴うCO2排出実質ゼロを達成していきたいと考えています。
発表事項の最後、4件目です。こちらは南部浄化センターへの太陽光発電設備の導入についてです。
脱炭素社会の実現に向けた千葉市地球温暖化対策実行計画に基づいた取り組みを行っていて、下水道部門についても、下水道における地球温暖化対策計画2030を策定し、本日、概要をお配りしていますが、これに基づき、CO2排出量の削減、再生可能エネルギーの地産地消を進めてまいります。その一環として、今回、南部浄化センターに太陽光発電設備を導入します。
導入の手法は、民間事業者と連携をしたPPA方式を予定していて、約1,690kWの太陽光発電設備を設置します。下水道施設におけるオンサイトPPAでの導入としては国内最大級の規模だと考えています。また、設置の仕方については、野立て型、カーポート型など3種類の設備を一つの施設内で導入する珍しい取り組みで、発電電力は一般家庭の約550世帯分の年間電力消費量に相当します。発電した電力は、全量を南部浄化センターで使う予定です。
先ほどオンサイトPPAと申しましたが、これは事業者の方々が企業や自治体の保有する施設の屋根、遊休地に発電施設を設置し、発電した電気はその施設に供給されるという形式です。
導入スケジュールは、9月に着工し、来年度にかけて工事を行い、令和8年度から発電を開始する予定です。参考として、下水道における地球温暖化対策計画2030をお配りしましたが、こちらは今回の取り組みを含み、下水道部門において温室効果ガスの排出量を2013年度比で70%削減するという目標を掲げています。
南部浄化センターでは、太陽光発電だけではなく、清掃工場における廃棄物電力の自己託送や再エネ電力メニューの活用など、多様な手法を組み合わせて電力の脱炭素化に取り組んでいきます。
私からの発表事項は以上です。
(記者)
CO2排出実質ゼロの実現が前倒しして達成できる見込みになったとのことで、その受け止めと達成に向けて今後に向けた思いを改めて教えてください。
(市長)
2030年度に向け、CO2排出量の削減について千葉市はもちろん、全国の関係者、自治体関係者を挙げて取り組んでいます。提携先である東京電力グループと市環境局の担当者とでエネルギーマネジメントシステムの開発が予定どおり行われ、また、新清掃工場の建設についても、現在、予定どおりに進んでいることから、2026年度からのCO2排出、電力消費に伴うCO2排出実質ゼロの実現ができる見込みとなりました。関係者で総力を挙げて取り組んだ結果、前倒しの実現となったことは大変うれしく思います。今回の温暖化対策実行計画、脱炭素先行地域の事業計画の中で、いち早く具体化できた事業になると思っていて、関係者一丸となって取り組んできた成果が、ようやく具体化することになったということでうれしく思います。
(記者)
ZOZOマリンスタジアムの移転について、併せて二軍本拠地の誘致について、もし進捗があればその状況と市長の思いを教えてください。
(市長)
非常に大規模な事業になりますので、場所の選定、土地利用計画の変更、資金組成などさまざまな解決、具体化していかなければならない項目があります。ZOZOマリンスタジアムの今後の在り方について、関係者で検討していて、まだ具体的に確定したものはありませんので、引き続き検討を継続させていただいている状況です。
マリーンズ二軍の拠点施設については、ホームタウンとして、マリーンズからもお声がけがありましたので、我々の案を提出しています。その案について、ほかの団体からもかなりの数の提案があったと聞いていますが、現在マリーンズのほうで選定、確認作業などが行われていると承知しています。
(記者)
CO2排出実質ゼロを4年も前倒しできるということですが、それにより期待できる効果や、市の魅力向上など市民にどのようなメリットがあるのか教えてください。
(市長)
CO2削減を実現していくという点において、モデル的な取り組みになったと思います、市が率先して取り組むことで、市内の事業者の皆様もお客様に向けた取り組みの後押しをすることにつながると思います。こういった環境関係の取り組みは、経費的に上乗せでかかってしまうことがありますが、今回は、清掃工場における発電、それを自己託送することで、経費的にも年間5億円の一般財源の節減が同時に実現することができます。環境対策を行う中で行革を実現でき、非常に象徴的な取り組みになっていくと思います。今後もCO2削減とさまざまな行革の成果を併せて実現できるような、また、環境対策をすることでレジリエンスの強化につながることもあるため、単にお金をかけてやるのではなく、CO2排出削減を実施する中で、ほかの面でもプラスの効果があるような取り組みを検討する必要があると思っています。
(記者)
議会の補正予算の関係で、物価高騰対策としての学校給食費の支援について、上期も行っていたものを継続ということですが、これまで方針というのは示されていたものでしょうか。
(市長)
当初予算では、上半期分を計上していたので、今回、下半期分も食材価格の高騰分について公費で負担するという方針を決定しました。
(記者)
改めてその背景、理由についてお願いします。
(市長)
物価高騰が続き、まだ家計の収入については十分に物価高騰に追いついていない状況であると認識していて、子育て世帯の経済的負担の軽減を物価高騰対策として実施するものです。今回は一般財源を全額充てて実施することとしました。
(記者)
前澤さんの関係で、寄附があったということですが、幾ら程度の寄附だったのでしょうか。
(市長)
予算案に記載のとおり、14億3,671万8,000円です。全額が前澤氏からの寄附です。(※正しくは予算額14億3,671万8,000円のうち、寄附額は14億3,600万円、71万8,000円は運用益の積み立て)
(記者)
和解議案の関係ですが、これまで何らか動きがあった話でしょうか。それとも、和解に至るということが見込まれたことにより初めて出てきた話ですか。
(市長)
こうした事案があったことは、報道もされていて、市から議会に情報提供していました。当事者の方と金額について協議が終わりましたので、その金額について和解議案として提出するものです。
(記者)
市民栄誉賞の関係ですが、萱選手については、前回の東京大会に続いて二度目の受賞とのことで、小笠原さんについては三度目と記載がありますが、二度、三度出す理由や、それを拒まない理由はありますか。
(市長)
市民栄誉賞については、平成8年に趙治勲さんに贈呈して以来、今回の開催で複数回の贈呈者を含め40人目となります。オリンピックに関しては、メダリストの方に贈呈するものとしていて、今回、金メダルを獲得されたということで、二度目の受賞になります。
先ほど申し上げましたが、東京オリンピックでは銀メダルを獲得され、それだけでもすばらしい功績だと思いますが、ご本人は必ずパリで金メダルを獲得し、千葉市民の皆さんに報告したいと熱い思いを語られていました。金メダルを取るということを明言され、実際に獲得されたということで、まさに有言実行、日頃の厳しい練習を積み重ねて夢を実現されました。我々としても本当に、希望をいただいたと思っていますので、改めて市民栄誉賞を贈らせていただきます。
(記者)
前澤さんの基金について、千葉市ではこのような個人名を冠した基金は初めてでしょうか。
(市長)
初めてになります。
(記者)
このような基金を今回設置するということで、市長の思いや期待感をお聞かせください。
(市長)
今回、前澤友作氏から文化振興に充てたいということで多額のご寄附をいただき、どのような枠組みの中で事業を行っていくのか、寄附者の意向も踏まえながら両者で検討させていただきました。今までは、いわゆる文化基金というものがあり、一定額を積み立て、主にアート作品の購入に充てています。そのアート作品についても分野は特に定めずに、幅広く文化振興に生かす作品の購入に充てていましたが、今回、前澤氏との話の中で、現代アートに着目し、単に作品を収集するだけではなく、まちづくりの中に生かしていくこととしています。具体的な使途については民間の方々から提案をいただきながら今後決めていくことになりますが、単に施設の中で展示するだけではなく、公共空間や、屋外にアートに親しめる場所をつくり、全体として場所づくりをしていく、そのようなところに充てるということは、これまでにない取り組みになります。人材育成の事業と併せて推進するため、今までの基金の枠組みとは別に文化振興を行っていきたいということから、新たに基金を創設し、事業を進めてまいります。
特に現代アートについては、来年、2025年に国際芸術祭も予定していて、市民の皆さんの関心や、自ら取り組んでみたいという寄附も出てきているため、現代アートに着目し、単に施設の中だけではなく、公共空間、オープンな空間の中での芸術活動のために必要な人材育成も併せて事業化していきたいと考えています。
(記者)
和解の件ですが、細かな話は後ほど担当課に確認しますが、裁判になっていた事案でしょうか。
(市長)
裁判ではありません。両者で和解をして、我々に過失が認められるため、その過失に応じた賠償額の支払いをします。
(職員)
先ほどの前澤氏からの寄附額について、予算額14億3,671万8,000円のうち、71万8,000円が運用益の積み立てになりますので、寄附額は14億3,600万円となります。
(記者)
台風対策についてお伺いします。主に県外になりますが、台風第10号が大きな被害を起こしていて、先日は台風第7号で対策本部を設置した経緯もあると思いますが、思い出されるのは5年前の令和元年房総半島台風で、千葉市でも停電をはじめ大きな被害が出たと思います。それを含めて、その教訓や積極的に取り組んできたことがあれば、お話しいただきたいです。また今後、何か課題がありましたら教えてください。
(市長)
令和元年台風を受けて、これまで千葉市がどのようなことに取り組んできたのかお答えします。令和元年台風のときは停電が長期化し、生活を元に戻すことが非常に大変でした。また、停電の復旧について、例えば倒木をどこが処理するのか明確になっておらず、復旧に向けた時間もかかりました。停電の長期化や大規模に発生した場合に、当時の教訓から、市としてどのような対策を取るべきかを決めて、これまで取り組んできました。一つは避難所の電力の強靱化です。避難所では少なくとも照明や携帯電話の充電ができる電力が供給される場所にするために、ほぼ全ての指定避難所に太陽光発電施設、蓄電池を設置し、災害時に避難所の活動で使えるようにする環境を整えてきています。
また、先ほどの電力の復旧工事の関係で、倒木の処理について、どう倒れた場合にどこが処理するのか当時は決まっていなかったので、東京電力側と協議をし、役割分担を明確にしています。
関連して市境の道路の啓開、切り開く活動について、近隣市と事前に協定を結んでいますが、どのような場合にどちらが作業をするのかを事前に決め、何か起きたときに一から考えるのではなく、想定される事態に対して事前にさまざまなものを定めておくという対応をしています。
また、令和元年台風の対応後に、避難所や災害対策本部の事前設置についても必要な場合は行うこととし、災害対策本部の事前設置については、令和元年房総半島台風後、前回の台風第7号のときに初めて災害対策本部の事前設置をしています。風水害の場合は、早めに一定程度事前に情報が把握できるため、日の明るいうちから避難所に避難し、事前に準備できるものについて改めて市として広報を行うなど、事前対応に重きを置いた対策をとっています。
今回の台風第10号については、現在の気象状況から見ると、台風の勢力も上陸後、弱まってきています。また進路についても、千葉市を直撃するような状況ではないと考えていますので、災害対策本部の事前設置、また避難所の事前開設は、今のところ行わない予定です。しかしながら、今回の台風は過去の気象データがあまり参考にならない独特の動きをしているようで、継続的に気象情報を収集する連絡体制を確保し、状況の変化に応じた対応を迅速にとれるよう、週末もそのような体制をとっていきます。
また、9月1日の9都県市の防災訓練は中止としましたが、自治体の災害対応の体制、備えと警戒を優先した対応として、ご理解いただければと思います。会場設営を含む準備が安全に確実に実施することが難しいと判断し、昨日の段階で中止としました。
(記者)
庁舎内にある市の危機管理センターについて、全国の役所の中でもかなり充実した設備ではないかと思います。実際にこの対策本部で指揮をとられた中で感じられたもの、手応え、感想を伺いたいです。
(市長)
旧庁舎の災害対策本部は、庁議室を使っていたため、根本的にスペースに違いがあります。災害対応については、市役所だけでなく、警察、消防、自衛隊、県、国土交通省など関係の団体の方が一堂に会し、それぞれ情報を持ち寄って総合的に判断をし、市が今真っ先にとるべき行動を決めています。今の新庁舎の危機管理センターについては、関係者が一堂に、そして情報を一覧的に見られる場所が整備されていますので、災害対応に必要な機能が過不足なく整備されていると考えています。実際に消防ヘリからの情報や、雨量、そうしたものを関係者が一堂に確認をしながら対策をし、情報の共有をして、すぐに行動に移すことができているため、新しい危機管理センターについては、現在のところ順調に稼働できていると考えています。
(記者)
JR京葉線の関係ですが、明後日から9月ダイヤが始まるかと思います。今年3月のダイヤよりは東京へ向かう速達性がある程度復活したと思いますが、通勤快速がまだ廃止されたままということもあり、改めて9月ダイヤについて、市長としてどのようにお考えでしょうか。、また、定期的なダイヤ改正は、3月ダイヤだと思いますが、来年3月に向けてはどのような取り組みをされるお考えかお聞かせください。
(市長)
時刻表がオープンになり、9月1日から京葉線ダイヤが再改正されることが、時間も含めて明らかになりました。改正内容を我々も確認し、事前に説明を受けている内容が確実にダイヤに反映されていることを確認しました。1年を待たずに異例の再改正をしていただいたこと、また、朝方を中心に快速が復元されているので、一定の評価をしています。特に朝方の東京方面の上りについては、これまで通勤快速のみでしたが、今回、快速が4本復元されたため、市内の京葉線の快速停車駅について、朝は速達性のある電車が3月までのダイヤよりも改善された面もあります。1年を待たずに改善されたということと、朝方を中心とした速達性の改善については、一定の評価をしています。ただ、帰りの時間帯や、土日、休日の海浜幕張駅を起点とする快速の復元については、さまざまな背景があり、鉄道資産の稼働状況など、特に新木場駅の混雑をかなり気にされていて、まだ快速の復元が十分ではない面もあります。3月改正に向けて、千葉市の考え方を千葉商工会議所と足並みをそろえてJR東日本にお伝えしていくことが重要だと思っています。
既に8月23日、三者協議を行いました。これは千葉駅前の活性化について、それぞれがどのような役割を果たしていくかということを議論していた会議体があり、コロナの関係もあり動いていませんでしたが、改めて定期的に開催していきたいと思い、8月に1回開催しました。これまでの駅前の活性化に加えて、ダイヤ改正についても議題とすることについて、JR東日本の了解をいただき、その場で千葉市、そして千葉商工会議所から3月のダイヤ改正に向けた要望を申し上げました。内容については東京方面との速達性をさらに改善すること、週末も含め、特に帰りの快速、海浜幕張駅、幕張新都心の特殊性、まちの機能を踏まえた都内との速達性の維持回復について、要請を行いました。JR東日本からは、要請を踏まえた検討を行っていきたいという回答をいただき、我々としては3月改正に向けて、改めて要請を行う場を設けることができたと考えています。
(記者)
今お話があった駅前活性化の三者協議は、これは市民会館をJRから引き換える駅ビルに入れる、入れないという話ではなくて、以前から行っていたものでしょうか。
(市長)
以前からです。駅前活性化のグランドデザインを千葉市でつくっていて、それを共有し、経済界、またJR東日本としてどのような対応をしていただけるのか意見交換を行う場がありますので、その場において京葉線のダイヤについても議題として加えることについて了解をいただきました。
(記者)
補正予算の学校給食費支援は、これは今年度から始まったということでよろしいでしょうか。
(市長)
令和4年度から実施しています。
(記者)
令和4年度から保護者が負担する給食費の値上げは行っていないということでよろしいでしょうか。
(市長)
保護者の方からいただく給食費の食材料費の値上げは、今のところ行っていません。
(記者)
前澤氏からの寄附というのは、昨年までのものと伺いましたが、始まったのはいつからでしょうか。
(市長)
今回、令和5年度分としてご寄附をいただいたものということです。
(記者)
脱炭素に向けた電力供給の一元管理システムについて、この構築というのは脱炭素先行地域に応募するにあたって、計画に盛り込んでいる内容でしょうか。
(市長)
そのとおりです。
(記者)
このシステムの開発は既に始まっているのでしょうか。
(市長)
始まっています。
(記者)
これはいつからですか。
(職員)
昨年度調査をして、今年度と来年度にかけてシステム構築をします。
(記者)
脱炭素関係で、マネジメントシステムが予定どおり開発が進んでいるという話がありましたが、今回、かなり前倒しをできた要因はどこにあるのでしょうか。
(職員)
地球温暖化対策実行計画や、脱炭素先行地域というのは2030年をターゲットに実施していますが、新清掃工場の発電量が非常に大きくなるということと、システムの構築が肝となります。特にシステム構築で東京電力のご協力もあり、順調に進んでいることで前倒しが可能となりました。
(記者)
最近、自民党の総裁選や立憲の代表選とか、その先の総選挙など言われていますが、千葉市長選も来年の3月頃に予定されていると思います。市長はかねがね、今後自分が来期も引き受けるのが妥当だろうと思えるところになったら発表するとおっしゃっていましたが、今度の9月議会中にそろそろ半年前を迎えると思います。この議会中にいずれかの議員から来期の選挙に出馬されるかどうか、そういう質問を受けて市長の気持ちというのは固まるようなことが可能性としてありますでしょうか。もしくは、今しばらく熟慮を続けられる予定でしょうか。
(市長)
質問通告が順々に来ていますが、まだそういった質問は私のほうには来ていません。私自身がどうかというと、引き続き検討させていただきたいと思っています。
(職員)
ほかにございますか。よろしいでしょうか。
よろしければ、以上で終了します。
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