更新日:2025年8月15日

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動画とテキスト(令和7年5月22日)

動画

テキスト

冒頭発言

(市長)
それでは、定例会見を始めます。
発表事項の説明に先立ち、私から2点、申し上げたいと思います。
1点目、若葉区で発生した事件について、誠に痛ましい事件が起きてしまいました。亡くなられた市民の方のご冥福を心よりお祈り申し上げたいと思います。今回の件で、近隣に住まわれている方をはじめ、多くの皆さまが感じていらっしゃる不安やご心労は計り知れないものとお察しします。
事件後、現場に近い小中学校はもちろん、市内の全ての市立学校において、児童生徒の心のケアを最優先に、対応を図っているところです。具体的には、スクールカウンセラーによるカウンセリング、登下校時の見守りの強化、声かけの徹底、また心の健康観察など、各学校の実態や個々の児童生徒に応じたさまざまな支援を実施できるよう、教育委員会に対応を指示しています。
児童生徒の心のケアについては、学校だけでなく、保護者の協力も必要となります。学校と家庭が連携して、大切な子どもたちを支えていってほしいと思います。
市内の学校に通う児童生徒が、一日でも早く負担が軽減され、普段通りの学校生活が取り戻せるように支援を続けていく方針です。
今後、病気や心の葛藤ということも上がってくる面もあるかと思います。今回の行為は決して許されないものです。いかなる理由があっても許されないものですが、悩みのある児童生徒に必要となる支援を届けていくことも、地域社会として重要ではないかと思っています。
市内に相談支援機関はいくつかありますが、その一つとして子ども・若者総合相談センター「Link」を開設しています。困難を有する30歳代までの子ども・若者、そしてその子の家族を支援するための相談窓口で、専門相談員が当事者やその家族からお話を伺って、各種相談支援機関において必要な支援が受けられるよう連携を図るものです。改めて、対象となる児童と生徒へ「Link」について周知を図っていくことで、早期の相談につなげていくとともに、多様化する相談内容に対応していくために、相談支援体制の強化を検討していきたいと考えています。
市内には、一定数の子どもの居場所、また相談支援機関があります。子ども食堂もその中にあると思いますが、医療と学校の連携を強化することで、解決できる問題も多いと思います。支援を必要とする児童、生徒、保護者に支援が届く地域社会をつくっていきたいと思います。
また、事件があった地域はもとより、市民の皆さまが安心して生活できるように、千葉県警察などとも連携をしながら防犯対策にも努めていきます。地域での防犯活動に関するご心配、ご相談などありましたら、まずは区役所、市役所にご連絡をいただきたいと思います。
2点目ですが、5月19日月曜日に千葉市が保有している千葉ポートアリーナにおいて、電気設備の不具合による停電が発生し、B2の決勝戦が中止になるという重大な結果を招いてしまいました。プレーオフファイナル第3戦のためにお越しいただいた、富山グラウジーズの選手、関係者、ブースターの皆さま、また、アルティーリ千葉の選手、関係者、A-xxの皆さま、そして多くの関係者の皆さまにご迷惑とご心配をおかけしましたこと、心よりお詫び申し上げます。
優勝決定戦が開催されない形で今シーズンは幕を閉じましたが、今期はB1昇格という千葉のまちの夢が現実となったシーズンでした。ポートアリーナも毎試合埋め尽くし、選手の後押しをする、アリーナ文化というものが根づいたと思います。チームの活躍や、アリーナでの応援は、まちに元気を届けてくれたと思っています。千葉市民の心を一つにする誇り、またシビックプライドが生まれたのではないでしょうか。B1という新しい舞台での歩みを千葉市として、チーム一体となって、ホームタウンとしての役割を果たしながら、引き続き応援をしていきたいと思います。
それでは、発表事項に移ります。こちらも2件ありまして、初めに千葉マリンスタジアム再整備基本構想案の骨子についてです。
千葉市では、現スタジアムを改修するのか、建て替えるのかの方向性を示すために、令和4年度から基礎調査に着手し、昨年度末まで基本構想策定に向けた調査研究を進めてきました。
このたび、スタジアムの再整備に係る千葉市の基本的な方針について、基本構想案の骨子として取りまとめを行い、今後、構想の具体化、実現に向け、千葉ロッテマリーンズを含めて、千葉県など関係者との協議を進めていきたいと考えています。
本日は基本構想案の骨子について、説明します。
お手元に骨子をお配りしていますが、今回は、スライドを中心にご説明します。画面に映している内容は紙でもお配りしているので、後ほどご確認いただければと思います。
まず、ZOZOマリンスタジアムですが、平成2年の竣工後、平成4年からは、市民利用ができる形で、かつ千葉ロッテマリーンズの本拠地として使用され、これまで30年以上にわたって、多くの市民やファンから愛され、千葉市にとって大切な歴史や文化を築き上げてきています。現在では、年間で200万人以上の人々が訪れる、幕張新都心のにぎわい創出の原動力の一つになっています。
しかしながら、施設の供用開始から35年が経過し、施設の劣化や、ユニバーサルデザインへの対応などが時代にそぐわなくなってきているなど、老朽化への対応や機能面の更新が喫緊の課題となっています。
幕張新都心は、「職・住・学・遊」の複合的な機能を備えた未来型の国際業務都市として発展を遂げ、千葉市の成長を牽引してきたエリアです。
令和5年には千葉県内のJRの新駅としては25年ぶりに、また、幕張新都心内では二つ目の駅として「幕張豊砂駅」が設置されました。
千葉市の成長を牽引してきた幕張新都心ですが、回遊性の向上、公共空間の有効活用、アフターコンベンションの充実、スポーツ観戦・体験の機会の拡充などが課題となっていると認識しています。
こうした背景を踏まえ、今後の方向性として、幕張メッセの駐車場を候補地とし、楽しさ・喜び・驚き・感動を湧きたたせ、さまざまな価値や刺激を提供していくアクティビティやコンテンツを備えた屋外型のスタジアムを再構築することで、幕張新都心のさらなる魅力向上を目指していきたいと考えています。
メッセの駐車場を候補地とすることで、幕張豊砂駅に近接するだけではなくて、周りの大規模な商業施設や隣接する既存の豊砂公園、幕張メッセとの相乗効果を生み出すことができると考えています。
加えて、現在幕張海浜公園内に整備が進む施設、Aブロックのアルティーリ千葉の新アリーナや、Bブロックの民活による利便性の向上などですが、こういったものと、JFA夢フィールド等と連携することで、スポーツ・文化をテーマにまちをつないで、幕張新都心の課題とされてきた回遊性・滞在快適性の向上を生み出していけるのではないかと考えています。
続いて、幕張メッセの駐車場に新設する理由です。
今回、新設する場所として検討している用地ですが、約11ヘクタールの十分な敷地面積が確保できることに加えて、幕張豊砂駅から約500メートルと交通アクセスに優れています。
また、先ほど申し上げましたが、周辺の大規模商業施設、豊砂公園、幕張メッセなどと隣接していますので連携がこれまで以上に密にできると思っています。こうすることで、新しいスタジアムを中心に多くの交流を生み出して、幕張新都心の活力を最大限に引き出すことができると考えています。
また、既存の幕張メッセの駐車場の機能は維持していかなければなりませんので、今後、代替となる駐車場の確保について関係機関と協議を進めていきたいと考えています。
次に、ドーム型ではなくて屋外型スタジアムとする理由です。
まず、地域資源の活用、現スタジアムの歴史の継承の観点です。幕張新都心の海が近く、潮風が心地よく、青空が広がるというのは、ほかに誇れる地域資源ですので、この活用をぜひさせていただきたいと思っています。こうした地域資源ですが、35年もの長きにわたり、多くの市民やファンの心に刻まれた五感の記憶と結びついていると思います。潮風の匂いなどを、新たなスタジアムにも息づかせることができると考えています。
これに加えて、スタジアム経営の観点です。今、全国で開催されている音楽イベントの99%は、3万席未満の会場規模で実施されています。現スタジアムは3万席以上で、移転先で再構築を考えているスタジアムについても3万席を超えるものを考えていますが、こういった3万席以上の会場を使用するイベントの需要は、極めて限られているという現実があります。野球のない日にそうしたイベントを連日入れていくというのは、事実として難しいと判断しています。
開閉型のドーム型に仮にすると、1,000億を超えるイニシャル経費が必要になりますので、コストメリットや投資回収の可能性から、経営の持続性の面で屋外型スタジアムに優位性があると考えています。
加えて、イベント等での機能分担の観点から、幕張メッセ、幕張海浜公園のAブロックに検討中のアルティーリ千葉の新アリーナ等の屋内型施設とすみ分けることで、幕張新都心全体として多様なイベントに対応することが可能となり、幕張新都心の「職・住・学・遊」の「遊」の機能を、さらに強化していくことができると考えています。
これらを総合的に勘案し、屋外型スタジアムを選択しています。物価高でドームが困難であったという消極的な選択ではなくて、幕張だからこそできる屋外型のスタジアムという、前向きな、積極的な選択と捉えていただきたいと思います。
今後は、屋外型スタジアムならではの体験機会の提供などについても検討を進め、千葉市ならでは、幕張新都心ならではのここにしかない屋外型スタジアムの実現を目指していきたいと考えています。これから、目指すべき新しいスタジアムの姿を説明しますが、市民利用を可能としつつ、民間投資によるハイスペックな拡張機能を持たせて、プロ野球のない日も訪れたくなるような新しい施設を生み出していきたいと考えています。
次に、目指すべき新たなスタジアムの姿ですが、まちとシームレスにつながる「エンターテインメントスタジアム」として、幕張新都心の新しいシンボル、まちの社交場、日常と非日常の同居、チャレンジングな取り組みの拠点、地域防災・脱炭素社会への貢献、の五つの基本方針を掲げました。これらの基本方針に基づき、さまざまなアクティビティやコンテンツを体感できる屋外型スタジアムとして再構築することで、幕張新都心の魅力の一つである「遊」の機能をさらに向上させていきたいと考えています。
それでは、実際に導入を想定する機能です。
新しいスタジアムは、市民利用が可能な公共施設としてのベース機能に加えて、民間事業者の投資による整備を想定した拡張機能から構成していきたいと考えています。公共のスタジアム整備に、民間による独立採算型の施設を併設することで、365日楽しんでいただけるスタジアムの実現を目指していきたいと思います。
また、2階レベルでの周遊デッキの整備を検討しています。こうしたものの整備などにより、既存の周辺施設、豊砂公園や大規模商業施設がその一例ですが、物理的にも連携することで、まちづくりのレベルでの官民連携も進めていきたいと思います。
初めに、導入を想定するベース機能からご説明します。添付資料の5ページに、野球場・イベント機能の基本スペックをお示ししていますが、現スタジアムの約3万人の収容人数を1割程度拡張し、3万3,000人の収容人数を検討していきたいと考えています。
これに加えて、気象条件からの保護や快適性の向上のために、観客席上部への屋根設置やミストシャワーの設置などについて検討を行います。
多くの方々にお越しいただく施設になります。安全確保のためにコンコースを設置しますが、スタジアム内のさまざまな場所からも観戦可能とするために、屋外の周遊デッキとつながった360度回遊できるオープンコンコースの設定を検討していきたいと思います。また、コンコース沿いには、さまざまな施設や商業などを入れていくことも考えていますので、空調が効いた空間がスタジアム内にあるということになります。
続いて、ライブやフェスなどの多様な利用を確保していきたいと思っています。屋内型にない、屋外だからこそ見込まれる需要もあります。こういったものの利用も確保していきたいので、現スタジアムと同様の人工芝を検討しています。また、興行における臨場感の演出、またリアルタイムでの情報提供のため、大型映像設備の設置を検討します。
続いて、ホスピタリティの導入ですが、おもてなしや商談、会議などのビジネスシーンや会社の懇談会、大学のサークルなどの飲み会など、さまざまな用途でのご利用が可能で、特別感を感じられる上質な空間の設置、サービスの提供を検討していきたいと思います。
続いて、屋内練習場です。これは現在同様、市民利用を想定した施設を目指したいと思います。
続いて、防災機能です。災害時のための物資倉庫やマンホールトイレなどの設置も検討します。
これから先は拡張機能をご説明します。拡張機能については、この骨子の考え方を前提とし、今後、民間事業者へのサウンディング調査を進め、事業者を募集の上、民間提案に基づいた検討を行っていく部分になりますが、現時点での我々の想定としてご紹介します。
初めに、商業・エンタメ機能の導入イメージです。スタジアムと一体化している特徴を生かした特色のある商業空間と、アーバンスポーツなど、さまざまなエンターテインメントやコンテンツを楽しめる空間を想定しています。
次に、滞在の機能です。スタジアムを感じながら滞在可能なホテルやサウナなど、特別感・非日常感を味わうことのできる空間の導入、試合のない日でもにぎわい創出に寄与するものを想定しています。
続いて、広場機能の導入イメージです。誰もが気軽に立ち寄れ、スタジアムを感じながら家族や友人と集い憩える空間を想定しています。
このように、スタジアム単体の機能だけではなく、まちの既存の機能、商業や公園の空間になりますが、こういったものと連結をした上で、敷地内に新たに拡張機能を導入していくことで、年間を通じて365日楽しめる、まちの社交場となるような都市型の新たなエンターテインメントスタジアムにしていきたいと考えています。
続いて、概算事業費と事業スキームの考え方です。
ベース機能のみのスタジアム整備費として、約600億円を見込んでいます。また、スタジアム用地の外構費などを含む周辺のインフラ整備費も必要ですので、これに約50億円を見込んでいます。
また、千葉市が施設整備を主導し、民間ノウハウを活用した管理運営を想定した「官民連携」による事業化を検討していきますが、費用負担においても、千葉市が費用全てを負担するのではなく、民間資金の活用を前提とした官民連携によるプロジェクト推進を想定しています。
スライドの下の図は、スタジアムの整備と運営における公共と民間の負担イメージを表現したものです。新しいスタジアムの整備は、ベース機能と拡張機能からなりますが、拡張機能は全て民間事業者による投資を想定しており、ベース機能の部分については、千葉市による資金調達、国の補助金、個人法人からの寄付金のほか、一部、民間事業者による投資も想定しています。
また、現時点では民間事業者による施設運営を想定していますが、民間事業者がスタジアム運営に伴い得られた収入の中から、施設使用料および運営者の収益の一部を市債の償還財源として充当することを想定しています。建築、また資金面でも官民連携で進めていきたいと考えています。
最後に今後の進め方です。
今後は、6月頃からこの骨子を基にしたサウンディング型の市場調査を実施します。また6月議会の前に公表しているため、6月議会において、議会から質問があることが想定されますので、議会と意見交換をしたいと思います。今は骨子ですが、基本構想案として取りまとめ、7月頃にパブリックコメントを実施する予定です。それを踏まえて、8月頃に基本構想を策定していきたいと考えています。
策定後は、民間の事業協力者の募集・決定を行った上で、官民連携で基本計画に着手し、事業化の検討を進めていきたいと思います。その上で、事業実施の判断に至った場合は、ご覧のスケジュールで事業を推進し、おおむね令和16年、2034年頃の開業を目指していきたいと思います。
今回の構想で掲げている幕張の「海・風・空」を感じ、まちとつながる「エンターテインメントスタジアム」の実現に向け、官民連携でプロジェクトを進めて、幕張新都心のさらなる魅力向上を目指していきます。
2点目は「YohaS 2025」の開催です。
YohaSは、千葉公園のオオガハスの開花時期に合わせて行われている夜のアートフェスで、今年で8年目を迎えます。アートパフォーマンスやライトアップ、デジタルアートショー、フードエリアなど、多数のコンテンツで夜の千葉公園を彩り、盛り上げます。
毎年開催している二十歳のつどいにおいて、実行委員会の方が、私たちの20年で印象深かったものをリストアップされることが多いのですが、毎年のようにYohaSが入っていて、市民の間に定着してきたものだと思います。
今年のテーマは、「Make a CIRCUS」としていて、光と音に彩られた幻想的な演出と、ユーモラスでどこか不思議な世界観が融合し、非日常の空間を創り出していきます。今年ならではのサーカス体験にご期待いただければと思います。
イベントの内容ですが、ダンス・音楽をはじめとしたパフォーマンス、ライトアップ、デジタルアートショー、大規模な壁画アートであるミューラルアート、DJブース、フードエリアなどがあります。
今年は、YohaSと株式会社ZOZO様による初めてのコラボレーション企画として、子どもたちが作ったフラッグで公園のエントランスを装飾するスペシャルコンテンツを予定しています。
今回の見所は、「Make a CIRCUS」をテーマとした、プロジェクションマッピングを用いたデジタルアートショー、ファイアーパフォーマンスなど、サーカスの世界観を感じられるコンテンツだと思っています。フードエリアは規模を拡大し、昨年のドーム前広場に加えて、YohaSアリーナ前の第1駐車場を会場として使用します。両日ともに50店舗が出店する予定です。
再整備が進む千葉公園では、昨年、芝庭がオープンしました。多くの方にお越しいただき、千葉市の新たな憩いの場として定着してきたと感じています。このYohaSを機に、新たな魅力を改めて体感していただきたいと思います。
昨年と大きな変更点が一つありますので申し上げます。
会場へのアクセスですが、例年YohaSには多くの方がお越しになることから、公共交通機関や自転車でのご利用をお願いしています。周辺の渋滞対策について、公園入り口付近での安全な歩行者の動線をさらに確保する必要があるとの判断から、昨年から変更し、今年は公園内の全ての駐車場を閉鎖することとしました。ぜひ、公共交通機関でのお越しをご検討いただければと思います。報道機関の皆さまにおかれましては、この点について積極的な周知をぜひお願いします。
また、6月7日土曜日には、JR千葉駅から千葉公園に向かう途中にある千葉公園通りで歩行者天国のイベントである「ちこほこ」が開催されます。道路沿いにフリーマーケットや飲食のテイクアウトが並びます。音楽ライブ、アートイベント、落語なども企画されています。YohaSにお越しの際には、こちらのイベントも併せてお楽しみいただければと思います。
私からは以上です。

質疑応答

(記者)
新スタジアムについてお伺いしたいのですが、まずはスタジアムの面積について、変更があれば教えていただきたいです。また、現在のスタジアムからどれくらい離れた場所になるのか教えていただきたいです。
(市長)
距離については、どこからどこまでを測るかで異なり、現スタジアムも大きいですし、移転先のものも今のものよりも大きな収容人数を想定しているため、この数字と決まったものはありませんが、500メートルぐらいの移動になるのではないかという説明をしています。
面積については、これから基本計画の中などで明らかにしていきたいと思っているため、確固とした数字はお示しできるものはありません。ZOZOマリンスタジアムの敷地面積は8.1ヘクタールですが、今回用地としてお示ししている区画は11ヘクタールあります。
(記者)
11ヘクタールを目いっぱい使うかどうかについてもこれから検討ということになるのでしょうか。
(市長)
最大限の活用をしていきたいと思っていますが、具体的な配置、機能、建設の仕方などは今後の検討になりますので、そういった状況にあるとご理解いただければと思います。
広さなどのスペックを左右するさまざまな要素がありますが、収容人数については、3万3,000人程度を予定し、現行の1割アップを想定しています。
(記者)
コンコースを設置するということですが、高さは今よりも高いスタジアムになるのでしょうか。
(市長)
設計の詳細に当たりますので、今後の検討の一つになります。
(記者)
主に球場を使用する球団のほうからドーム型や、球場の構造について、何か希望のようなものはあったのでしょうか。
(市長)
今回の骨子を公表するに当たっては、千葉ロッテマリーンズと緊密に連携を取り、何度も意見交換を重ねた上での公表となります。屋外型とすること、単にスタジアム単体の機能だけではなく、周辺のまちとのつながりをシームレスにして機能を高める、また、公共施設部分のベース機能だけではなく、民間投資により導入されるさまざまな企業機能を組み合わせることで、魅力あるスタジアムにしていきたいということについて、考え方を同じくしています。
(記者)
マリンスタジアムの再整備の関連で、いただいた資料で快適性向上のため、観客席上部への屋根の設置を検討とあるのですが、現状のスタジアムでも一応屋根というのはついている仕様になっていたと思います。ここはどういったアップデートを今の時点で検討しているのか、アイデアがあれば伺えればと思います。
(市長)
新しいスタジアムのスペックの中で、非常に重要な点の一つだと考えていて、屋根の構造、大きさ、どこまでかぶせるのかについては検討していきたいと思っています。必要な経費にも影響する極めて重要なところで、今後検討を重ねてどのような形にするのか決めていきたいと考えています。
(記者)
一部意見の中で、暑さや天候を懸念する声もあったと思いますが、そういった懸念にも対応できるような形を今後検討していくと理解でよろしいでしょうか。
(市長)
もちろんそうです。今のプロ野球興行を開催する中で、考慮しなければならない、向き合っていかなければならないのは気象条件の緩和だと思っていますので、屋外型ではありますが、気温の管理などについては、さまざまな手法でしっかりとした対応、工夫をしていきたいと思っています。
(記者)
駐車場の関係で、県との協議を進めていくとあるのですが、幕張メッセ駐車場の代替については、現時点で場所や、どのような形を構想しているなど、出せる部分があれば、伺えればと思います。
(市長)
今回、予定地としてお示ししたのは、幕張メッセ駐車場の一部です。これまで駐車場として使っている部分が使えなくなることから、幕張メッセの運営に必要な駐車場の確保は、新しいスタジアムの整備の検討に当たり、必ず検討しなければならない事項です。それをどこにするのか、どのような形にするのかについては、基本計画などの検討の中で具体化、明らかにしていきたいと思います。
(記者)
マリンスタジアムの移転に合わせて、マリンスタジアムをどのような存在にしてきたいのか、その展望を市長の思いも含めて教えてください。
(市長)
ZOZOマリンスタジアムは、35年間運営してきて、多くの市民の皆さま、県民の皆さま、また、県外からも何度もお越しいただいています。特に千葉市民の方については、その中でも何度も訪れている思い出深い場所だと思います。そこには海や、潮風や、空のイメージがあって、家族との楽しい思い出が詰まっている、友人と共有した貴重な時間が詰まっている場所だと思いますので、そういった歴史を引き継ぎながら、新しい幕張新都心のシンボルとなるような、野球がない日でもお越しいただいて、非日常感を体験していただけるような場所にしていきたいと思っています。
(記者)
マリンスタジアムについて、どのような点に一番期待するか、簡潔にお願いします。
(市長)
簡潔というのはなかなか難しく、これだけたくさんの機能を入れることになりますので、骨子だけでも20ページを超えるパワーポイントの資料を用意しなければならないほど、さまざまな機能、さまざまな点に配慮した新しいスタジアムになります。端的に申し上げると、逆に強調しておきたいこと、ぜひお伝えしておきたいことが抜けてしまいます。表題のページを見ていただきますと、これまでの幕張の地域資源として親しまれてきた幕張ならではのメリット、優位性を生かしながら、スタジアム単体ではなく、幕張新都心の今ある機能と接続し、相互に機能を発揮することで、訪れる方が感じられる楽しみや貴重な体験が厚みを増してくると思います。まちと区別するのではなくて、まちをつなげるシームレスなスタジアムにした上で、野球はもちろんですが、野球以外のご利用、ご活用もできるような魅力的なスタジアムにしていきたいということで、こういった表題をつけています。
(記者)
テレビで伝えるときにたくさん伝えられないので、一番良いところを伝えさせていただきたいと思っています。まちのシンボルになってほしいというところをもう一度だけ聞かせていただいてもよろしいでしょうか。
(市長)
質問の趣旨をもう少し絞ってください。
(記者)
新しいスタジアムが、まちのシンボルになってほしい、たくさんの伝統を引き継いで、海や風と共にということをおっしゃっていましたが、その辺りをもう一度お聞きしたいと思います。
(市長)
シビックプライドではないでしょうか。住む私たちにとって誇りあるもので、市外の方にぜひ来ていただきたいということを思ってもらえるような場所にしていきたいと思います。
(記者)
魅力があり、オープンがわくわくするような施設ですが、それに伴い、たくさんの人がいらっしゃるので、人や車の渋滞も見込まれると思います。今の段階でも非常に車の渋滞も多いですが、その辺りはどのような対策を取っていきたいと思っていらっしゃいますか。
(市長)
新しく再構築を考えたスタジアムは、JRの駅に近くなるため、これまで以上に公共交通機関を利用していただける条件を備えていると思います。また、野球、サッカー、バスケなど全国さまざまなスタジアムを調べてみましたが、やはり駅近のスタジアムが増えています。そうした場合には、お車ではなく、公共交通機関の利用を前提としたスタジアム運営をしていきたいと考えていますので、公共交通機関のご利用をお願いするのが一つあるかと思います。
その上で、お車でお越しの方もいらっしゃいます。幕張メッセ駐車場の代替駐車場もしっかり確保し、幕張メッセの運営に支障がないようにしていきたいと思います。また説明の中でも申し上げましたが、2階レベルのデッキを整備し、立体感を持たせて歩車分離をすることで、交通の混乱を起こさずに整流化していきたいと思います。ほかにもメッセ大通り沿い側に駐車場の出入口を設けないなど、幕張新都心全体の車両の流れや人の動線などをしっかりシミュレーションして、混乱のないスムーズな交通が確保できる計画案にしていきたいと思います。
(記者)
資料1ページ目の幕張の「海・風・空」というのはキャッチフレーズのようなものと捉えてよろしいのでしょうか。
(市長)
本日説明する上で、新しいスタジアムのイメージを端的に表す言葉として使わせていただきました。整備計画をつくる上で、重要な、特徴的な点だとご理解いただければと思います。
(記者)
整備費用の話で、昨日事務方からご説明いただいた際に、ドーム型にした場合、800億円から1,000億円のイニシャルコストがかかるというお話でした。先ほど市長のご発言では1,000億円以上ということでしたが、これは、どちらになるのか教えていただきたいです。
(市長)
同じことを申し上げたつもりです。場合によっては1,000億を超えることがあろうかと思います。幅があるということです。
ドームにも固定型、開放型、開閉型、さまざまあり、ドーム型という言葉が特定のものを指しているものではありませんので、造り方によっては金額の移動があります。屋外型に比べてドーム型のため、幅はありますが、イニシャル等の経費はかなりかかりますし、運営面でも空調などが常時必要になるため、運営費用の面でも相当のコストがかかってきます。
(記者)
先ほど市長から、現スタジアムの課題に関して、老朽化やユニバーサルデザインの遅れについてご指摘がありました。改めて、機能面や老朽化対策、これが市にとってどれくらい喫緊の課題なのか、市長がどのように捉えていらっしゃるのかというところを教えていただきたいです。多額なお金をこれから投じるにおいて、Xなどを見ていると、ファンからドーム型にしないのであれば現球場の改修でよいという意見もある中で、市長の危機意識、今すぐやらなければならないのはなぜかというところを改めてお示しいただけますでしょうか。
(市長)
質問の趣旨を私なりに理解した答えになりますが、今、竣工から35年以上経過しています。もう少し使えるのではないか、変えないのであれば、現地で改修したほうがよいのではないかということをおっしゃっていたと思います。施設の躯体部分も老朽化が進行していて、現地での大規模改修を選択した場合、プロ野球をやりながら大規模改修せざるを得ないため、場合によっては10年くらいかかるという試算もあります。1年間では無理で、仮に集中的にやるとしても、プロ野球をほかでやらなければならない状況が生み出され、市としては、その状況は避けたいです。現地で改修をするのであれば、仮に今から取りかかっても2、3年後になりますが、計画と大規模改修が10年かかった後に、それから使える期間が15年くらいしか持たないのではないかという話もあります。それであれば、現地で大規模改修をするのではなく、屋外型であったとしても、新築移転をして再構築したほうが長く使え、経費的にも効率的ではないかということで、屋外型のスタジアムの新築移転を選択しました。
(記者)
屋外型スタジアムの選択が、決して消極的ではないとのことですが、本来だったらドーム型のほうが1,000億円かけても天候に左右されない快適な体験を観客の皆さまと共有できるという面で大きなメリットがあったと思います。屋外型にこだわったところ、決して消極的ではないと強調された部分をもう少し詳しく教えてください。
(市長)
「お金がないから屋外型にしました」ではないというのは先ほど申し上げましたが、改めて申し上げると、やはり、幕張の「海・風・空」を感じられる環境の中で、新しいタイプの屋外型のスタジアムを造ることで、これまでの歴史、体験を継承しながら、新しい感動を感じてもらえる場所にできるということです。
もう1点、いくらでもお金をかけられるという状況であれば、開閉型のドームもよいのかもしれません。ただ、官民連携型で造る場合には、市税を投入する部分、民間投資で賄う部分を組み合わせた整理になります。市税を投入する場合は、市民に対して市税を投入する理由を説明しなければならないと思っているため、今回、新たなスタジアムを造ることに際して、市税を投入できる範囲というのは、市民利用に必要な部分だと思っています。プロ野球興行のために市税を際限なく投入するというのは、私は説明がつかないと思います。
一方で、民間投資の部分、プロ野球興行の中で公共の市税を入れる部分と組み合わせて、今回、民間投資を募って整備をしていきたいと思っていますが、民間投資は回収が必要です。篤志家の方がいらっしゃって、ご寄付をいただければ話は別です。今回、個人と法人からのご寄付も募りますが、屋外型と開閉型ドームで数100億円の差があり、その数100億円を回収せず、ご寄付という形で賄うのはあまり現実的ではないと思っています。民間投資で賄う部分については、投資の回収可能性というのをスタジアム経営の観点から考えなければならないと思っています。
そうした場合に、ドーム型にすると、イニシャルと運営費がかかりますので、プロ野球以外の興行を連日に入れなければペイできないものだというのを、事前のサウンディング調査などの結果の報告から感じていました。今回、スタジアム経営の観点も含めて、ドーム型ではなく、屋外スタジアムにした上で、単に経費の問題ではなく、積極的な選択肢として、骨子としましたので、ぜひご理解いただければと思います。
(記者)
拡張機能やベース機能の一部は民間投資でお願いしたいということで、投資する民間へのメリットについて、これから募集をかけていくと思いますが、ぜひ民間企業さんに対して、このようなメリットがあるということを教えてください。
(市長)
民間企業の投資ですが、例えば拡張部分の投資の中で、商業機能、エンタメ機能がありますので、そういった部分で収益を上げていただく、多くの方がお越しいただく魅力的な場所になりますので、ビジネスとして回収が可能ではないかと考えています。
(記者)
例えば企業のイメージアップにつながるなどは。
(市長)
それについても十分あると思います。ネーミングライツなどは、ここにいただいていますが、企業の事業展開の中で有効とお考えいただき、ネーミングライツをお買い上げいただいている側面もありますので、そうした企業にとってのメリットもしっかりとご説明しながら、事業協力者の募集につなげていきたいと思っています。
(記者)
事業費について、民間と市での負担額がどのくらいの割合というのはまだ決まっていないと昨日ご説明いただきましたが、ざっくりでも大体どのくらい見込まれているかというところと、国庫補助金の割合はどのくらいを見込んでいらっしゃるのかをお伺いします。
(市長)
民間の事業協力者との負担割合ですが、まだ決まっていません。これは公共と民間を組み合わせて、資金を出し合って事業を進めていくということを考えましたので、理念的なものと、大きな考え方というようにご理解いただきたいと思います。どのようなものを造っていくのか、また、物価の変動もありますので、今は数字を決められないという状況にあることをぜひご理解いただきたいと思います。
補助金については、ほかのスタジアムなどでも活用されています。これは公共施設としての側面があり、補助金が充たる制度がありますので、そうした制度を活用しながら、国庫補助金の確保にも努めていきたいと思います。
(記者)
それは大体何割くらいでしょうか。
(市長)
端的に何割と申し上げられるような仕組みではないと思います。公共部分のどの部分が対象経費で、対象経費の何割かというのがその年々で違っていて、制度も変わってきているため、今ここで何割と端的に申し上げるのは、材料がないということをご理解いただければと思います。
既存の制度でどのようなものがあるかについては、担当部局のほうにご確認ください。
(記者)
宿泊税の関係で、県内で福岡方式を望む声が成田市や浦安市で上がっている中で、千葉市としては求めていかれるのでしょうか。
(市長)
福岡形式というのがどういった点を指しているかについて、いくつかあると思います。我々としては、現在の千葉市の宿泊者数から見て、千葉市が単独でシステムをつくって独自に課税することは、税を確保する上で非効率と考えているため、県が制度化する宿泊税に一定額を上乗せする方式、これが千葉市として税収額を確保するのに最も効率的だと考えています。
(記者)
YohaSの件で、今回夜のイベントということで、市長はかねてから宿泊税もそうですが、千葉は日帰りで帰ってしまう観光客が多いので、夜のナイトイベントを充実させていきたいとおっしゃっていましたが、それの一環にもなると思います。その辺りへの期待を教えていただけますでしょうか。
(市長)
宿泊関係の方から聞くと、かなり稼働率が上がってきていますので、ナイトタイムの混雑がなければ、ホテル経営が厳しいということはありませんが、魅力ある宿泊地として、継続的にメッセージを出していくためにはナイトタイムのイベント、魅力あるコンテンツを充実させていく必要があると感じています。YohaSはナイトタイムの有力なコンテンツの一つとして位置付けられると思っています。年間で2日になりますが、ここでしか見られない、しかも公共空間を使って多くの人に見に来ていただける、日常的なところが、非日常の装いに変わりますので、いつもの風景からの変化というものも魅力の一つになっていると思います。ご指摘のあったように、ナイトタイムの有力なコンテンツとして位置付けることはもちろんできると思います。
(職員)
ほかにご質問はいかがでしょうか。
よろしいでしょうか。以上で定例記者会見を終了します。

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